私が拠点としている”沖縄県”
日本でもトップクラスのリゾート地であり、日本の中でもかなり
独特の時間が流れている県だと思います。
そんな沖縄では不動産事情も少し特殊です。
今回は私が一度大阪に出て、改めて沖縄に戻った際に感じた
本島との違いや特色をご紹介します。
ちなみにこのブログが2022年8月時点でのことなので
将来的には変化しているかもしれません。
そういった点にはご注意願います。(気づいたら追加で編集もしますがw)
この記事では
- 沖縄と本島での不動産の扱いの違い
- 沖縄独特の不動産のしきたり
- 沖縄での不動産の購入事情
について解説していきます。早速どうぞ。
沖縄と本島での不動産の違い
沖縄と本島では色々なところで違います。
私は大阪しか見てないので他の都道府県でも似たようなところはあるかもしれませんが
その時は優しく教えてくださいw
① レインズがほぼ機能していない
この話は同業者なら分かりますかね。これは沖縄だけなのでしょうか?
沖縄ではレインズがほぼ機能していません。
不動産業者もレインズに登録はおろか、閲覧もほぼしないでしょう。
那覇市などの業者はいくつか見かけますが、その他の市町村ではほぼ触りません。
レインズといえば宅建でも習うはずなのですが、どうしてでしょうね?
ちなみに一例をだしますと、『うるま市』『戸建』でレインズに登録されている分だと
32件あります。(2022.8.13)
それに対して沖縄でよく使われている不動産サイト『うちなーらいふ』ですが
同じ条件でうるま市では約80件ほどあります。(重複除く)(2022.8.9)
3分の1ほどしかレインズには登録しておりませんが、その内訳も
ほぼ大手の建売業者が占めています。
そんなこともあり、沖縄ではレインズがほとんど機能しておりません。
本土の方としては不思議でしょうね。私もそうでした。
② 電車がない
沖縄には電車がありません。なので『駅近の物件』とか『駅前の不動産』といった概念が
ありません。
どこに行くにも車という車社会なので、駐車場は必須条件となります。
地域によってですが、駅から遠いと安いという本土の感覚も無いので
地域で金額に大きな差が出ることは少ないです。
新しく新築を立てたりする建売業者も、車社会である沖縄を熟知しているため
駐車場2台は確保する傾向があります。
マンションでも2台は停められるように設計する場合が多いですね。
那覇などの都心に行くと多少交通の便もいいのですが
基本は家族で2台車を持つ世帯が多いのでこのような設計になっています。
余談ですが、不動産会社が物件を宣伝するためにネットに詳細を打ち込んで登録します。
SUUMOとかHOME’Sとかでもありますよね?
沖縄でも先ほど出てきた『うちなーらいふ』とか『グーホーム』といったサイトがあり
そこに業者は物件を登録します。
本土でも大体の物件に『駅から徒歩○分』という交通の詳細が書かれていると思います。
沖縄でも例外ではないのですが、なにせ電車が無いためモノレールのある那覇などならまだしも
私のいるうるま市では大変なことになります。
物件までの交通手段は『モノレール古島駅(一番うるま市に近いモノレール駅。それでも那覇市)
より徒歩300分』とかになってしまいます。
もちろんバスもあるので忘れずに書かないといけないのですが、
基本的にその交通網を使わないのでうっかり忘れるとこうなります。
以前はバスの記入ができなかった(?)ので全ての物件が徒歩200分とかになってたので
運営会社に修正をお願いしていた時期がありましたねぇ(*’▽’)
③ 軍用地投資
沖縄で人気のある一つの不動産投資方法です。
米軍基地が多い事でも沖縄は有名かと思いますが、この米軍基地に充てられている
敷地は個人のものである場合が多いです。
国はこの個人に対して賃料を支払い、米軍基地が置かれています。
沖縄ではかなりメジャーな投資で、かなり長い歴史があります。
普通のマンション投資と違い、月々の家賃は低いです。
(厳密には1年分をまとめて受け取ります。)
ただ、相続税対策や今後も価値が上がっていくと期待して買っていく人が多く
多くの不動産会社が『軍用地求む』と広告しております。
この投資法を詳しくすると記事一つ分になっちゃうので別で書きますが
あまり聞きなじみのない投資法ですが面白い投資法ですよ!
④ 借地
沖縄では土地神話が本土より根強く(体感)、先祖代々の土地をなかなか手放しません。
そこで”借地として貸し出す”ことも多いのですが
その際に『権利金』を支払ってくれという場合も多いです。
名義書き換え料とか借地権利金とかいう名目で請求されます。
分かりやすく言うと礼金みたいなもんですね。
本土だとあまり聞きなじみがなく、びっくりする方もいるでしょう。
明確な基準はなく、地主さんの意向で決まります。もちろん相場はありますが。
本土の方からすると予想よりかなり高い金額を要求されると思います。
たまに借地をやりなれてない方だと、名義書き換え料などの権利金をとらない
というか取り忘れる場合があります。
このように権利金は必ず必要なお金ではないのですが、これを払わないと
貸してもらえない、厄介なお金です。
本当は沖縄独自の呼び方があったような気がするのですが忘れてしまいました・・・
以前お客様に『○○金(権利金の事)って知ってる?』とか言われて
『あ~・・これって沖縄独特の言葉だったんだ~』って感じたのですが
また思い出したら書こうと思いますw
RC住宅
建物の構造について
沖縄の物件のほとんどはRC構造(鉄筋コンクリート)となっています。
台風や塩害が多い沖縄ならではの造りですよね。
ここ数年で木造住宅が増加してきました。大手建設会社をはじめ
沖縄で急激に木造住宅が増えてきてます。
ただその中でも根強く支持されているのがRC構造。
木造住宅も『台風に強い』とか『塩害に強い』とか『シロアリに強い』とか
いろいろPR していますが、なかなか苦戦しております。
傾向として、若い世代(20~30代後半)には木造住宅が受け入れられている気がします。
どうしても固定観念の固まった世代、またはその支援を受けて住宅を購入する方は
『絶対木造はイヤ』といった方も少なくありません。
昔から慣れ親しんできて、丈夫なRCは沖縄の台風にも強いので
今後もしばらくはこの状態が続きそうですね。
また塩害もありますので、それを心配される方も多いです。
どうしても長い年月の中で塩害にさらされ痛んでしまう・・・
そういったマイナス面も看過できないようですね。
先の話でも少し出たのですが、沖縄の人は土地をすごく大事にします。
それに加えて沖縄は平均所得が低いのも影響します。
なので大阪の時はお客様の思考が『2~30年住んでまた買い替えよう』
という思考の方が多かったのですが、沖縄では『終の棲家』として購入する場合が
ほとんどで、そのため長い年数を住むためにRC造が人気なんだと思います。
まぁ個人的には木造は本土に比べて高いので
手が出せないのも流通していかない要因なんじゃないかな~と思ってます(;^ω^)
あとがき
かなり独特な沖縄の不動産事情をいくつか紹介してきました。
本当はもっとたくさんあるのですが続きはまた次回。
なんやかんやで楽しい沖縄の不動産業でした。
まだまだ勉強することも多いですが、また情報発信していこうと思います。
お読みいただきありがとうございました。
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