不動産を売却するために考える事【時期編】

前回は不動産を購入する際に考えてほしい事を記事にしました。
今回は不動産を『売却』する際に考えてほしい事、覚えておいてほしい事をまとめます。
第一回目は『時期』について。

不動産業者としてもタイミングが難しい『買い替え』について話していきます。

この記事では

  • 不動産で売却するタイミングについて
  • 買い替え時の注意点

について解説していきます。早速どうぞ。

2種類の不動産売却タイミング

不動産を売却するにあたり、決めておくことがあります。
『売却した後、どうするのか?』といった問題です。

再度不動産を購入する方、賃貸に住む方、実家に戻る方、老人ホームなどに通う方、etc…
売却した後にどこに住むかも決めておかないといけませんね

その際に大事なのが『不動産を売却するタイミング』
例えば次に賃貸に住む方が『賃貸物件が決まったら売却を開始する』といったように
焦点となるのは、その引っ越しを不動産売却の ”前” にするのか ”後” にするのか
例えば、家を売却したお金で新しい家を買う
この場合は引っ越しが不動産売却の ”後” になるのですね。

先に書いた売却後の行き先について実家へ戻る方はあまり問題ないかもしれません。
問題はそれ以外、再度購入したり、賃貸に住んだり、老人ホームに通う方は
時々トラブルが発生します。

お金に余裕がある方なら、引っ越しを不動産売却の ”前” にできるでしょう。
正直、不動産売却の前に引っ越しをしてくれるなら、不動産屋さんはとても楽です。
賃貸はまだしも、新しい家を購入しておいてゆっくり売却する。
ある意味理想的ですね。ただそんな人は少数派でしょう。

手元にお金がない状況だと、他の事がままなりませんね。
例えば新しい家を購入する時もある程度のまとまったお金が必要ですし
老人ホームに入る際にもお金が必要でしょう。

そもそも老人ホームも抽選があったりと、いつでも簡単に入れるとは限りません。
新しい物件を購入する際も、そんな都合よく自分の理想の物件が出てくるとも限りません。
”自分の不動産が売れた” タイミングで ”いい物件が市場に出た!” なんてできたのなら
買い替えにおいてこんなに苦労はしません。

売却に関しては金額を調整してある程度コントロールできるのですが
購入や抽選に関しては運なので、『売れたタイミングで買いたい物件が見つかった!』といった
取引の両方がかぶる状況はかなりラッキーでしょう。

売却でかかる時間について

売却の手順については別記事を見てみてください。ここでは不動産を売却するのにかかる時間
について話していきます。以前の記事では不動産売却の流れはこんな感じだと書きました。

不動産売却までの手順

①相談 ⇒ ②査定 ⇒ ③媒介契約 ⇒ ④募集 ⇒ ⑤契約 ⇒ ⑥準備 ⇒ ⑦決済

大体の日数を書いていきますね。

①相談~③媒介契約、④募集 ・・・ 2~4日
④募集~⑤契約 ・・・ 3~6カ月
⑤契約~⑦決済 ・・・1~2ヶ月

ざっくりですがこのくらいかかります。
あくまで作業がです。日程調整等は別になります。
また一般的な戸建てや土地に関してなので、例えば商業系の物件や
広大な土地に関してはもっと時間がかかる場合があります。

最初の相談∼募集について

相談されてから日程を調整して、すぐに査定書を発行します。
ちなみに弊社では査定金額で『だいたい2~3ヶ月で売却できそうな金額』を使います。
それを参考資料として、実際の募集金額を決めるのですね。

例えば『時間をかけてもいいから高く売りたい』といったお客様や
『早く次のところに引っ越したいから、安くでもいいから早く売りたい』
といったお客様もいるので、その都度提案します。

その相談も受けて査定書を作り、納得いただければ媒介契約となります。
書類も作成にそこまで手間はかからないので、査定期間を含めても長くて4日ほどでしょう。

次に募集~契約について

ちらっと出てきたのですが、弊社では2~3ヶ月で売却できそうな金額で募集します。
それ以外でも、大体3~6カ月ぐらいはかかるのではないでしょうか。
仮に半年以上かかっているなら、金額が高かったりするので募集条件の見直しが必要ですね。

そうして購入希望のお客様が見つかったら契約へ。
一般的な物件なら数日あれば契約書は完成するでしょう。
後は売主買主の日程調整をして契約に移ります。
募集から契約となるここまでで3~6カ月ほどの目安で進んでいきます。
もちろん人気のエリアや値付け、宣伝方法によって期間は前後します。

最後のゾーンとなる準備~決済について

売主は物件引渡しの準備を、買主は支払いの準備をします。
売主側は測量で大体1ヶ月、買主はローンの本審査で大体1か月かかります。

他にもやることは色々あるのですが、物件によって違ってきます。

いつ、何をすればいいの?

そんな難しいタイミングが大事な不動産の買い替え。いつ、何をすればいいかを解説します。
先ほどの図を参考に話していきましょう。

① 相談の段階で不動産屋に話してください

もう当たり前すぎて笑っちゃいますね。
逆に不動産屋さんが聞いてくると思います。(少なくともそう願います)
売却理由とか聞かれると思いますので、その流れで聞かれると思います。
その時に『売却して新しい家を買いたいです』と伝えましょう。

もし売却後の資金で新しい物件を購入する場合は、その計画内容を話してください。
例えば頭金はいくらあるか、残債(家のローンの残り)はいくらあるか、などですね。
こういったことは話しづらいと思いますし、業者側も聞きづらかったりします。

ちゃんとツッコんでくれる不動産屋なら、資金計画とか流れを説明してくれます。
しっかりした業者なら、借入先に連絡を入れて返済方法と売却に関して相談します。
もし借入先とも仲良くしているのなら、新しい物件の融資もしてくれるでしょう。
そうして慎重に売却プランを練っていきましょう。

想像としては『新しいお金で物件を買う』という簡単な発想なのですが
やってみると意外と難しかったりします。まずは不動産屋さんに相談しましょう。

② 査定金額に見合った新居を探しましょう

よく『売却は高く、購入は安く』といった考えの持ち主がいます。
正直こういうタイプが一番面倒くさいですw

何度説明しても『もっと高く売りたい!』と聞かないのですw
そういうお客様に限って全然次が決まりません。それでもいいならいいですが。

こういう時、不動産業者はどう思っているか?
私は『良い物件が見つからないとどうにもならないな』と思っています。
どういうことかというと、売主が欲しい物件が決まらないと先に進まない
”次にこの物件が買いたい!!”とならないと値下げにも応じないという事です。

一言付け加えておくと、高く値付けしておくことが悪いとは思いません。
ちょっと相場より高いぐらいの金額をつけておいて、購入物件をゆっくり探す
そんな戦法もアリだと思います。

③ 停止条件付の契約を結ぼう

ここはとても難しいです。
不動産屋で毛嫌いする方もいるかもしれません。私もどちらかというと苦手です。

気に入った物件を見つけたら、停止条件付契約を結びましょう。
停止条件付契約とは簡単に言うと『Aという条件が達成できればBするよ』というもの。
今回の売買に当てはめると『自分の物件が売れたら不動産を購入するよ』といった契約です。

なので万が一売却の契約ができなかったら、購入の契約も破棄となる契約なのです。

先に書いた”なぜ私が苦手か”というと
”このお客様のために他のお客様を待たせる、あるいは断らないといけない”からです。
それと”先方の契約次第でこちらの契約が白紙になる”というリスクも抱えています。
なので歓迎されにくい契約なのですね。

あとは不動産業者の交渉力に賭けるしかありませんね。

買い替えるときの注意点

ここまで記事をまとめて思ったのですが、不動産の買い替えは特に
『不動産営業マンとのコミュニケーションが大事』だと思います。

  • 買い替えであり、売却したお金で不動産を購入したい事
  • 査定額に対してどういった計画で不動産を購入していくか
  • 次の売主と停止条件付契約をしっかり締結してきてくれるか

ざっと考えるだけでもこれだけの事を相談し、安心して売却活動ができるか
本当はもっともっとあると思いますが、最低限これだけでも。
いずれにしても不動産営業マンと2人3脚で達成しないと、円満な取引は難しそうです。

ちなみに、買い替えの取引は大変難しいので
ベテランの営業マンがおススメですね。
しっかり提案、管理してくれそうな営業マンを頑張って見つけてください!

あとがき

本当は税金のことなどいろいろ書く事があるのですが、長くなりそうなのでいったんこれで。

次回もあればまた解説していこうと思います。

お読みいただきありがとうございました。

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