不動産屋のシステムについて

皆さんもお部屋を探す際に色々なサイトを使いますよね。
SUUMOやらHOME’Sやらアットホームなどなど

最近では”事故物件専門!!”だったり、ここ沖縄にも独自のサイトが浸透しています。
(逆に沖縄ではSUUMOなどは那覇などの一部を除きあまり利用されません。)

不動産流通の簡単な仕組み、ここでは売却依頼から市場への情報開示までを
少し書いていきますので見てみてください。

この記事では

  • 不動産情報が市場に出るまでの仕組みが分かる
  • そもそも”レインズ”って何?を少し理解できるかも?
  • 媒介契約などの理解が深まる(別記事もみてみてね!
  • それらを踏まえた現状が分かる(沖縄の例)

できるだけ分かりやすいように伝えていきます。それでは早速どうぞ。

もしも不動産を売るのなら

皆さんも想像しているように、もし不動産を売却するならまず不動産屋に相談しますよね。
今ではネットで売りたい不動産の情報、例えば中古で築何年。とか
○○マンションの△階、といった情報を入力すれば
一斉に何社にも査定依頼が届くシステムもありますよね。

晴れて不動産屋の選定が終わり、その不動産屋に依頼した後どうなってるか?
少し解説していきます。

不動産業界には『REINS(レインズ)』と言って、不動産屋さん専門の
物件情報サイトのようなものがあります。
売却を依頼された不動産屋さんはここに物件情報を『登録』していきます。

不動産屋の仕組み

先に進む前に不動産業界について解説が必要かもしれません。
というかここが今日一番書きたかったところだったりしますw

少しイメージしずらいかもしれませんが、不動産屋さんは他の不動産屋さんとも
密接につながっています。横のつながりが強いんですね。
簡単に言うと『みんなで不動産を成約に導こう』と考えています。
ですので『仲介』というお仕事が成り立ちます。

例えば車屋さんと比べるとイメージしやすいかもです。
中古車屋のおっちゃんは自分の売り場(この場合は店舗)で自分の物を売っています。
隣の車屋のプリウスは売りたくても売れないですね。

つまりいったん自分で仕入れて、仕入れた値段より高く売却して利益を得る
というビジネスモデルだと思います。多くの業態がそうですよね。
ネットオークションでも、自分でいったん購入して(仕入れ)自分の売り場に展示し、
来店されたお客様に販売するイメージですね。
そうするにあたり、例えば80万で車を仕入れて100万で売却する、差額の20万が
利益という事になります。
(詳しくなくてすみません。古いイメージなので違うのならご指摘ください。)

不動産業界は少し違って、自分のものではない(仕入れはしてない)けど、購入者と売却者の
間に入り仲を取り持ち、取引を成立させることで報酬をもらう
ビジネスとなっています。

ですので、物件価格に不動産屋の利益は入っておりません。
なので『仲介手数料』というものが利益になります。
この仲介手数料は『購入者』と『売却者』からいただけますので
みんな(大半は売り手側と買い手側に2社)で取引を成立させることでも商売が成り立ちます。

もちろん車屋さんの例のように、自社で買い取りして再度販売する手法もあります。
ただ、不動産はどうしても高額な商品ですからね。
なかなかそのレベルまでいくのは難しいなと感じる今日この頃ですw

これが不動産の『仲介業』の流れとなります。
この部分は少しイメージしずらいのですが、なんとなく理解できましたか?

レインズに登録する意味

前置きが長くなりましたが、以上のように不動産仲介業は成り立っています。
画像で説明するとこんな感じ

ちょっと分かりづらいですかね
戸建A、土地Aは仲介業者Aのもとに売却を依頼したお客様の物件です。
業者Aは不動産市場(レインズ)に物件を登録します。
B、Cも同様です。いずれの業者も先ほどの話の中の『売却者』サイドにいます。

一方、仲介業者Dのもとへ購入希望のお客様が来店したとしましょう。
Dは『このお客様なら土地Aを気に入りそうだな』と思い紹介します。
こうして不動産取引が進んでいきます。

例えば仲介業者Aに売却をお願いした場合に横のつながりがない、つまりこうした
紹介を容易にできるシステムがないと仲介業者Aに来たお客様にしか物件情報を提供できません。

しかしこのシステムがあるので、近くの仲介業者Bにお客様が来たとしても物件を紹介できます。
レインズに登録することで、より早く買い手と売り手をマッチングさせていくんですね

一昔前はネットも発達していなかったので、なおさら必要だったかもしれません。

沖縄の現状(サンプル)

こうして不動産業者は売却物件を預かったら、レインズへ物件情報を登録していきます。
(これを媒介契約という。詳しくは別の記事をcheck

この後でSUUMOやHOME’Sなどのポータルサイトに物件情報を登録していきます。

この登録業務は媒介契約の中の専属、専任という種類の契約では義務なので
しっかり物件を登録しないといけません。もちろん登録義務だからというのもありますが
なにより早期売却を実現するためには、広く周知してもらうことも必要です

ですが、現状はやはり教科書通りにいかないというか、沖縄に来て地域差に気づきます。
私は大阪でも不動産売買をしていたので、その経験も踏まえてお話ししましょう。

まずは大阪。当然ですが売却依頼を受けたら『専任』、『専属』に合わせて
期間内にレインズへと登録します。

聞いた話では大阪ではレインズに登録していないと他の業者から密告される
と噂がありました。
なので当時の上司には絶対やるように!!と怒られていました。
逆に言えばそれくらいしっかり取り組んでいたんですね。

次に沖縄。沖縄はそもそも媒介契約をしないところも多いです
なぁなぁで済ませてしまうんですね。
媒介契約をしていないのでレインズも基本的にあまり機能していません。

ためしに私の営業エリアである『沖縄県うるま市』について。
沖縄でメジャーな不動産情報サイト『うちなーらいふ』で土地について調べてみました。

以下はうちなーらいふとREINSの土地情報の登録件数について

うちなーらいふ・・・259件
REINS・・・9件

なじみのある『那覇市』でも土地を調べてみました。

うちなーらいふ・・・335件
REINS・・・40件

(2022.2/17 15時現在)

という具合に、まぁ~機能してないんですよね。
その代わり(?)私は仲介したい物件をこの『うちなーらいふ』で探したりします。
なので、一般の方とは情報量はさほど変わらないんですね。

今でこそネットが発達しているので情報も手に入りやすいのですが
それ以前はどうだったんですかね。私の世代以降はなかなかイメージしずらいかもしれません。

あとがき

この記事は『毎回不動産の市場の仕組みを説明するのめんどいな~』
と思って作ってみました。いかがでしたか?

この記事で分かってほしいことは

  • 不動産業では”レインズ”という業者専用の不動産情報システムがある
  • 不動産業界は”皆で取引を成功させよう”という意識で動いている(仲介)
  • 沖縄ではあまりレインズは機能していない(今後に期待?)

とだけ分かってくれればいいんでしょうか。

この記事を書いていて思ったのですが
もしも結婚相談所が全国でつながっていたら
と思うと理解しやすかったりしました。

結婚相談所が垣根を越えてお相手を紹介しあう。
例えば東京の上野に住んでいる人が自分の情報や希望条件を登録すれば
同じく東京で渋谷の紹介業者の目に留まりマッチングさせる、みたいな。
(地理関係は詳しくは無いのでご容赦を・・・)

なんかこっちのほうが理解しやすそうですね。

理解してもらえたら嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました。

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